白内障手術を受けるのですが、麻酔が怖いです。痛くないのでしょうか?
ご相談者様

「痛くない」と聞いたので、勇気を奮って白内障手術を受ける覚悟を決めましたが、麻酔も痛くないのでしょうか? どんな器具を使ってどんなふうに行うのですか?
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手術に不安を抱いていらっしゃる方は少なくありません。どんな不安か、お聞きすると、「手術中の痛み」と「麻酔に対する不安」が多いのですね。これは多かれ少なかれ患者さん共通のものだと思いますので、ちゃんと受け止めることが必要です。しかし、まったく心配ありません。白内障手術では局所麻酔を用いるのですが、歯科などにおける局所麻酔とは方法も器具もまったく違います。
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目に注射をするのではないのですか?
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局所麻酔の中には注射もあるのですが、白内障手術においては特殊なケースでしか用いません。通常は点眼麻酔、要するに目薬による麻酔ですね。痛みはありません。目薬をさすだけで麻酔が効いて、手術に入っても、意識ははっきりしていて、医師からの問いかけにも答えられます。「痛くありませんか?」「大丈夫です」といったやりとりも、普通に行われています。手術に要する時間は、事前準備をいれても片目で15分ほどです。
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それを聞いて安心しました。でも、目薬の麻酔だけだと効果が切れやすかったり、途中で痛くなったりしないのですか?
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術中の感覚としては「触れられているような感じ」と「まったく何も感じない」に分かれます。手術中に麻酔が切れて痛みが出ないように、途中で何回か点眼麻酔を足します。そうすることで、痛みを感じることは、まずありません。
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手術後はどうなんでしょうか?
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手術創はわずか2.4ミリで、縫合の必要なく自然にくっついてしまうほど身体負担は軽微です。ごくまれに、術後重い感じがした、違和感があったという方もいらっしゃいます。その場合、当院では手術翌日の診察を設定してありますので、担当医がしっかりと対応いたします。
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わかりました。とても安心しました。ありがとうございました。
まとめ
白内障手術の麻酔の痛みを心配される患者さんは多いですが、まったく心配はいりません。これは、白内障手術で用いる局所麻酔が歯科などで行う局所麻酔と方法も器具もまったく異なるためです。局所麻酔の中には注射もあるのですが、白内障手術においては特殊なケースでしか用いません。通常は点眼麻酔、要するに目薬による麻酔を行います。目薬には痛みはありませんし、さすだけで麻酔が効いて手術中も意識ははっきりしており、医師からの問いかけにも答えられます。術中の感覚としては「触れられているような感じ」と「まったく何も感じない」に分かれます。手術中に麻酔が切れて痛みが出ないように、途中で何回か点眼麻酔を足します。そうすることで、痛みを感じることは、まずありません。手術創はわずか2.4ミリで、縫合の必要なく自然にくっついてしまうほど身体負担は軽微です。ごくまれに、術後重い感じがした、違和感があったという方もいらっしゃいます。その場合、当院では手術翌日の診察を設定してありますので、担当医がしっかりと対応いたします。


監修:佐藤 香
アイケアクリニック院長、アイケアクリニック銀座院院長。集中力を要する緻密な作業を得意とし、とくに最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケア――「トータルアイケア」の提供を目指す。現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌など、さまざまなメディアに取り上げられている。著書に『目は若返る』『スゴい白内障手術』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。