どの眼科でも同じ多焦点眼内レンズを扱っているのでしょうか?
ご相談者様

先日、白内障と診断されたため多焦点眼内レンズでの手術を検討しています。白内障手術を行う眼科は近所にたくさんありますが、どの眼科でも同じ眼内レンズを取りそろえているのでしょうか?
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多焦点眼内レンズは現在、さまざまな種類がありますが、眼科によってどの眼内レンズを扱っているかは異なります。
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そうなんですか⁉眼科によって、レンズの種類に差があるんですね。
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そうですね。一般的な眼科では1~2種類ほどの取り扱いが主流で、海外に発注するプレミアムな多焦点眼内レンズを取り扱っている眼科は非常に少ないのが現状です。
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一般的な眼科では1~2種類程度の取り扱いなんですか。それでは選ぶ側の選択肢が限られてしまいますね。
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そうですね。現在、多焦点眼内レンズは、ヨーロッパやアメリカのメーカーから新しい物が次々と発売されています。レンズそれぞれに特徴やメリットが異なり、オーダーメイドで患者さんの目に合わせてお作りすることができるタイプもあります。
もし全ての眼内レンズから選ぶことができるなら、強度近視や乱視で見え方をあきらめていた方でも、満足のいくものをお選びいただけるのですが、眼科によっては選択肢が限られているのが現状ですね。
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なぜほとんどの眼科では、1~2種類しか取り扱いがないのですか?
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多焦点眼内レンズはそれぞれ特徴が違うとご説明しましたが、そのために求められる扱い方の知識や設備も変わってくるのです。体制が整っていないと多焦点眼内レンズの特性を活かしきれず、手術後のトラブルにつながる可能性があります。そのため手術経験や設備の課題から、数種類の多焦点眼内レンズしか取り扱っていない眼科のほうが多くなっています。
当院では、手術経験が豊富な医師が在籍し、最新の機器を導入して高精度で安全性の高い白内障手術を行っています。そのため豊富なレンズの取扱いが可能となっているのです。
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他の眼科では、自分に合ったレンズを選ぶのは難しいですか?
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一概には言えませんが、多焦点眼内レンズを選ぶにしても少ない種類から選択せざるを得ません。また、そうした眼科では目の状態次第で扱う眼内レンズを決めてしまうことも多く、どのレンズが自分に合っているのか説明を受けられないこともあるので、判断ができないと思います。
本来であれば、患者さんの生活スタイルや目の状態に合わせて、最適なレンズをお選びいただくことが一番であると当院では考えます。そのため、当院では常に最新の情報を集めるために海外レンズの取り扱いのあるメーカーとも積極的にコンタクトをとって、豊富なレンズを導入して選択肢の幅を広げています。
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アイケアクリニックではどれくらいの種類の眼内レンズの取り扱いがあるのでしょうか?
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当院では、20種類以上の眼内レンズ(乱視矯正用のトーリックレンズを含め)の取り扱いがあります。それぞれの特徴やメリット、性質などもしっかり比較して最適なレンズをお選びいただくことができます。
当院では手術を行う前のカウンセリングを重視しているので、患者さんの生活スタイルやご要望をおうかがいして、その方に一番合う多焦点眼内レンズをご案内することができますよ。
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20種類以上も取り扱いがあるんですね!
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はい。レンズメーカーの方からもこれほど多くのレンズの取り扱いは他でなかなかないと言われます。白内障手術を行う場合、レンズの取り扱いが豊富かどうかも眼科選びの一つとしてご検討されてみてはいかがでしょうか。
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多焦点眼内レンズについて教えていただき、ありがとうございます。
まとめ
多焦点眼内レンズは現在さまざまな種類があるが、眼科によってどの眼内レンズを扱っているかは異なります。一般的な眼科では1〜2種類ほどの取扱い数が主流で、海外発注でしか入手できないプレミアムな多焦点眼内レンズを取り扱っている眼科は非常に少ないのが現状です。
多焦点眼内レンズはヨーロッパやアメリカから次々に新レンズが発売されており、それぞれ特徴やメリットが異なります。完全オーダーメイドで作れるタイプのレンズもあります。ただし、多焦点眼内レンズは種類ごとに求められる知識や設備も異なることから、種類を絞って揃える眼科がほとんどです。
そのなかで当院では、20種類以上の多焦点眼内レンズ(乱視矯正用のトーリックレンズを含め)を取り揃えているため、患者の生活スタイルや目の状態に合わせて最適なレンズを選ぶことができます。また、当院では手術を行う前のカウンセリングを重視しているので、”どのような目の見え方を望むか”に合わせた治療法の提案を行なっています。


監修:佐藤 香
アイケアクリニック院長、アイケアクリニック銀座院院長。集中力を要する緻密な作業を得意とし、とくに最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケア――「トータルアイケア」の提供を目指す。現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌など、さまざまなメディアに取り上げられている。著書に『目は若返る』『スゴい白内障手術』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。