白内障お悩みQ&A

まつ毛エクステンションをつけたままでも白内障手術は受けられますか?

ご相談者様

48歳のまつ毛エクステ愛好者です。まつ毛エクステをつけたままでも、白内障手術は受けられますか?

  • 最近のまつ毛エクステンションは、人口毛を専用接着剤で1本1本まつ毛につけ、ボリュームアップする美容法が主流で、3~4週ごとにつけ直すのが一般的ですよね。このエクステ自体は否定しませんし、60~70代の人の利用者も増えていて、気分の高揚などの効果については肯定的な目で見ています。
    ただ、白内障手術を行う医師としては、事前に取っていただくようにお願いしています。エクステ施術のときに角膜に傷がつく、エクステを施術する場所によっては目の感染症のリスクが高い、などの理由からです。

  • エクステの施術でそんな問題が起こっているのですか、知りませんでした。

  • 厚生労働省はまつ毛エクステ施術を美容行為と位置づけていて、施術には美容師の資格が必要です。
    しかし、実際は美容院だけでなく、エステ店やネイルサロン、最近ではまつ毛エクステ専門のサロンでも行われています。これらの店舗で美容師が施術しているかどうかは定かではありません。目元というデリケートな部分に行うまつ毛への施術は、接着剤や器具の刺激、また施術者の技術によって危害が発生しやすいため、細心の注意が必要です。
    PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に寄せられる相談件数は増えています。表立った被害件数は100件台と少ないように見えますが、相談せずにいる潜在的な被害者はこんなものではないはずです。

  • エクステを付けたまま白内障の手術をすると、場合によっては危険なんですね。

  • クリニックでは事前に入念な検査をしてチェックしますので、角膜に傷や炎症があればわかります。その場合、まずその治療をして、治ってから白内障手術を行います。ただ、エクステを付けたまま手術を実施することはできません。特に手術後の感染症が怖いからです。なかには、失明につながる感染症もあります。

  • わかりました。
    手術を受けるときは、まつ毛エクステを取ってから受診するようにします。

まとめ

白内障手術を行う医師としては、事前に取っていただくようにお願いしています。エクステ施術のときに角膜に傷がつく、エクステを施術する場所によっては目の感染症のリスクが高い、などの理由からです。厚生労働省はまつ毛エクステ施術を美容行為と位置づけていて、施術には美容師の資格が必要です。しかし、実際は美容院以外のエステサロンなどでも行われています。これらの店舗で美容師が施術しているかどうかは定かではありません。目元というデリケートな部分に行うまつ毛への施術は、接着剤や器具の刺激、また施術者の技術によって危害が発生しやすいため、細心の注意が必要です。PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に寄せられる相談件数は増えており、相談せずにいる潜在的な被害者も含めると相当な数になるはずです。

クリニックでは事前に入念な検査をしてチェックしますので、角膜に傷や炎症があればわかります。その場合、まずその治療をして、治ってから白内障手術を行います。ただ、特に手術後の感染症リスクの高さから、エクステを付けたままでは、手術を実施することはできません。なかには、失明につながる感染症もあります。

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佐藤 香

監修:佐藤 香
アイケアクリニック院長、アイケアクリニック銀座院院長。集中力を要する緻密な作業を得意とし、とくに最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケア――「トータルアイケア」の提供を目指す。現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌など、さまざまなメディアに取り上げられている。著書に『目は若返る』『スゴい白内障手術』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。

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